• タイプとウイング
  • 歴史
  • 出典4件

エニアグラムWiki

リソとハドソンのエニアグラム:発達のレベルとRHETI

リソ・ハドソンのエニアグラムとは、ドン・リチャード・リソとラス・ハドソンが形づくったエニアグラムの体系です。この記事では、2人がどんな人物だったのか、発達のレベルとRHETIをどのように加えたのか、そして2人の著書の用語がなぜ今日の標準になったのかを説明します。

タイプ4のキャラクター「ベルベット」

概要

名前
ドン・リチャード・リソ(著者)、ラス・ハドソン(共著者・協力者)
主な功績
発達のレベル(健全、平均、不健全)、RHETI診断
所属団体
The Enneagram Institute
代表的な著書
『Personality Types』(1987年)、『The Wisdom of the Enneagram』(1999年)

ドン・リソとラス・ハドソンとは誰か

ドン・リチャード・リソはアメリカの著述家で、エニアグラムを広めた人物の中でも特に大きな影響を与えたひとりです。ラス・ハドソンは、リソの長年の共著者であり研究パートナーでした。[1]2人はThe Enneagram Instituteを共同で設立しました。この団体は今も2人の診断を提供し、セミナーや専門的な研修を通じて、2人のアプローチに基づく指導者を育てています。[4]

2人の最初の主要な著書『Personality Types』は1987年に出版され、それまで主にセミナーや限られた範囲の教えの中で伝えられてきたエニアグラムを、一般の読者に届けました。[1]その後の著書、特に1999年の『The Wisdom of the Enneagram』によって、今日の実践者が「リソ・ハドソンのエニアグラム」と呼ぶアプローチが固まりました。[1]

リソ・ハドソンのエニアグラム:2人が付け加えたもの

2人が9つのタイプそのものを考え出したわけではありません。エニアグラムの歴史の記事で紹介しているとおり、タイプはクラウディオ・ナランホを経て、オスカー・イチャーゾにまでさかのぼります。[1]2人が果たしたのは、体系化と普及です。主な功績には、発達のレベル、広く受け入れられたウイングの説明、そして線をストレスと成長の方向として示す見方があります。この見方は、当サイトのエニアグラムの矢印の記事でも採用しています。[1][2]

その結果、用語に一貫性のあるエニアグラムの体系ができあがりました。今の書籍やウェブサイトが、あるタイプの「健全・平均・不健全」な状態について語ったり、ウイングを4w5や9w1のように書いたりするとき、それはたいていリソとハドソンの用語を使っているのです。[1]

発達のレベルとは何か

発達のレベルは、リソが加えた、いちばん重要な概念です。9つのタイプそれぞれの中で、同じ動機でも健全さの度合いによって表れ方が変わる、という考え方です。[2]標準的な説明では、1つのタイプにつき9段階のレベルがあり、それを健全、平均、不健全の3つの範囲にまとめます。[2]

この考え方が大切なのは、よくある反論への答えになっているからです。タイプを平均的な行動だけで説明すると、エニアグラムはステレオタイプの詰め合わせのように見えてしまいます。レベルの考え方を使えば、同じタイプのまま、健全な状態では動機がのびのびと表れ、平均的な状態では防衛的で自我に振り回され、不健全な状態では破壊的になる、と説明できます。[2]達成を原動力とするタイプで具体的に見てみましょう。健全な状態では、同じ動機が本物の優れた成果と、周りの人の成長を後押しする姿勢を生みます。平均的な状態ではイメージづくりに傾き、不健全な状態では地位のために手を抜くようになります。動機は変わらず、表れ方が変わるのです。[2]実践者はレベルを使って、その人が今どのあたりにいるかを話し合います。当サイトのタイプのプロフィールが「健全なとき」と「ストレス下」を分けて説明しているのも、同じ理由からです。

RHETIとは何か

RHETIは、Riso-Hudson Enneagram Type Indicator(リソ・ハドソン・エニアグラム・タイプ指標)の略です。The Enneagram Instituteが有料で提供している自己申告式の診断で、9つのタイプすべてを採点し、いちばん可能性の高いタイプとウイングを示します。[3]有料のエニアグラム診断の中でも特によく知られたもののひとつで、エニアグラムに関するいくつかの研究でも使われてきました。[1]

このサイトの診断はRHETIではありません。独立した無料の自己申告式テストで、アカウント登録なしですべてブラウザ内で完結し、いちばん可能性の高いタイプと、それに近い候補を示します。タイプを診断したら、結果を2つのエニアグラムのウイングと見比べてみてください。

ほかの自己申告式の診断と同じく、RHETIにもこの形式ならではの限界があります。測っているのは「今日の自分を自分でどう説明するか」であり、研究者からは、タイプ診断をくり返し受けたときに結果がどこまで安定するのかという疑問も出ています。こうした未解決の論点はエニアグラムへの批判の記事にまとめました。有料の診断にも無料の診断にも同じように当てはまる話です。

リソとハドソンはエニアグラムをどう変えたのか

特に大きな変化は3つあります。[1]1つ目は広がりです。2人の著書によって、エニアグラムはリトリートの場だけのものから、一般の書店に並ぶものになりました。英語圏の人の多くが最初に出会うのがリソ・ハドソン版なのは、そのためです。2つ目は用語です。レベル、ウイングの表記、線をストレスと成長の方向として読む見方は、後の著者たちの共通言語になりました。3つ目は組織としての基盤です。The Enneagram Instituteは指導者に研修の道筋を示し、エニアグラムに長く続く活動の拠点を与えました。[4]

見落とされがちな4つ目の変化もあります。2人はエニアグラムを、本で学べるものにしたのです。2人の本が出る前は、エニアグラムを学ぶには、たいてい指導者を探す必要がありました。本が出てからは、意欲のある読者なら1冊の本でタイプ、ウイング、レベル、矢印を学び、自分の経験と照らし合わせて確かめられるようになりました。この学びやすさが、エニアグラムをコーチングの現場やチーム研修、さらにインターネットの世界へと広げました。今日多くの人が触れるエニアグラムが、2人の名前が出てこなくても実質的にリソ・ハドソン版なのは、そのためです。

2人はまた、エニアグラムが何のためにあるのかという考え方にも影響を与えました。2人の説明では、エニアグラムは自分を観察し、自分と向き合うための地図であって、レッテルを貼る道具ではありません。タイプの名前は「あなたはこういう人だ」という判定ではなく、自分のパターンに気づくための出発点なのです。[1]

FAQ

よくある質問

リソとハドソンはどんな本を書きましたか?

代表作は、1987年に初めて出版された『Personality Types』と、1999年出版の『The Wisdom of the Enneagram』です。どちらも9つのタイプと発達のレベルを多くの読者に広め、今も英語圏のエニアグラムの文献では定番の参考書とされています。

RHETIは無料ですか?

いいえ。RHETIはThe Enneagram Instituteを通じて販売されている有料の診断です。当サイトの診断はそれとは別の無料の自己申告式テストで、すべてブラウザ内で完結し、The Enneagram Instituteとは提携していません。

発達のレベルによってタイプが変わることはありますか?

いいえ。レベルが表すのは、その人のタイプの動機がどのくらい健全に、あるいは不健全に表れているかであって、別のタイプではありません。人は時間とともに自分のタイプの中でレベルを上下することはあっても、別のタイプになることはありません。

関連項目

参考文献

  1. ↑ Enneagram of personality. Wikipedia
  2. ↑ The levels of development. The Enneagram Institute
  3. ↑ RHETI version 2.5. The Enneagram Institute
  4. ↑ The Enneagram Institute. The Enneagram Institute

カテゴリー: タイプとウイング · 同じカテゴリーの記事: エニアグラムのウイングとは?意味と全18パターン一覧

最終更新:2026年9月19日